壊れ易く直し難いという問題はあるにしても凄いラジオ　ソニー　ICF-SW100

93年に発売された超小型BCLラジオです。
発売時点の定価は不明ですが、内容から見て3〜５万円、或いはそれ以上だったかも知れません。　
実際の性能や音、使い勝手はー兎も角今から30年も前に最新の中華DPSと同じ様なスペックを持ったシンセサイザーラジオがあったという事自体が実は大変に凄い事だったと思います。
当時既にBCLラジオのブームは終わっており、ごく一部のマニアが超高級ラジオで楽しむのと、海外駐在員が自国や海外の情報をリアルタイムで取得する為、使われて居たかと思います。インターネットは無く、テレックスでの情報入手しか出来なかった時代でしたから、BCLラジオの存在意義は有ったものと思います。
このモデルはソニーラジオの中でも渾身の一台だったのでは無いかしらん。なぜかと言えばその機能の多さです。単三2本という非力な電源にも関わらず、長波、中波、短波とFM、更にはFMステレオまで対応、タイマーも世界時計もメモリ機能までも付いて居ます。
スピーカーはφ33mmの超小型ですが、0.4Wもの出力を誇ります。実際は喧しいだけですが兎も角大きな音が出ます。更にはスピーカーが折りたたみ式で、折り畳んでもラジオを聴く事が出来、更には折り畳んだまま電源のオンオフ迄可能です。
感度についてはAMで小生の部屋でこれまでで最も多くの局を拾えました。FMは雑音を拾いやすい様ですが、アクティブアンテナを付けて雑音源から離してしまえば良い様です。
良い事づくめの様ですが、大きな欠点が二つあり、一つは操作性が悪い事。
余りに多くの機能を余りに小さなボディに詰め込んだ結果、何処をどう弄ったら良いのか取説が無いと全く判らない。今や取説もソニーのHPで音声取説しか残って居ないので、このラジオを自家薬籠中の物とするのは殆ど不可能かと思って居ます。
この個体は不動品をジャンクとして入手。色々調べると電池が腐食して、修理をした際に電源スイッチのホールド機能部分をつけ間違えて、動作しない状態になって居た事が判りました。機能には問題はない様ですが、上述の通り取説が無いので全ての機能に全く問題が無いのかは保証出来ません。
補助のアクティブアンテナAN-100はおまけです。
電池付き。Amazonでは５万円超ですから格安です。動作は間違い無くしますが、ＮＣ、ＮＲでの出品です。多分不具合があっても直せないので。

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